1月11日、国家移民管理局国務院報道弁公室の責任者より、中国の「外国人永久居留身分証(通称「グリーンカード」) 」に関する詳細な説明が発表されました。この発表は「グリーンカード」を取得したい、又は既に取得した外国籍の人にとって、重要且つ意義のある内容であり、既に中国にいらっしゃる、またはこれから中国へ来られる各日系企業の皆様のご参考になりますよう今回はその内容について要約いたします。

◆外国人永久居留身分証とは何か
   外国人永久居留身分証、通称「グリーンカード」は、中国に永住する外国籍の人の中国国内における法定身分証明書であり、単独での使用が可能です。言い換えるなら、永久居留身分証を持っている外国籍の人は、旅行などで自国のパスポートを提示する必要はなく、永久居留身分証のみで中国国内を旅行することができるということです。

◆「グリーンカード」を持つと何ができるか
   外国人永久居留身分証を持っている外国籍の人が、中国人が身分証明書を使うのと同じように永久居留身分証を便利に使用できるよう、国家移民局は関連部門との協力により、すべての関係する業界、及び各地方の情報システム、施設、設備においてアップグレードを進めました。
   これにより、外国籍の人は現時点で以下の重点サービス分野において「グリーンカード」を直接使用することができます。
① 購買関連: アリペイ(「支付宝」)、ウィーチャット(「微信」)、及び京東などのオンラインショップやインターネットプラットフォーム登録時に直接使用が可能。
② 宿泊関連:航空券、列車のチケット購入、乗車、及びホテルチェックインが可能。
③ 金融関連:銀行、証券、外貨などの手続きで使用可能。
④ 通信関連:携帯電話、インターネット接続などの通信契約手続きで使用可能。
⑤ 政務関連:税務、社会保険、財産登記、公安交通管理、税関手続きで使用可能。
⑥ 医療関連:今のところ確実な情報ではないものの、上海、広州、青島などの一部病院ではすでに永久居留身分証を使ったミニアプリからの予約受付を開始しており、またセルフ受付機でも永久居留身分証を直接使用することができるようになったことで、窓口に並んで予約する必要がなくなり、デジタル予約票を使うことも可能。

◆「グリーンカード」の申請を希望する外国籍の皆様へのアドバイスと留意点
   関連規定に基づいた一定条件を満たす外国籍の人は、外国人永久居留身分証、通称「グリーンカード」を申請することができますが、これまでの実務事情を考えると、経済発展状況や政策への理解の程度によって申請条件に各地域によって格差が生じる可能性もあります。「グリーンカード」の申請を希望する外国籍の人は、関連規定と照らし合わせながら、自身が申請条件に合致しているかどうかを確認するとともに、居住地の出入国管理部門に具体的な政策実施状況を問い合わせることが推奨されます。
   弊所は当該分野における豊富な経験を有し、これまで多くの外国人在職者及び外国籍のご家族の「グリーンカード」の申請をサポートしており、今後も日系企業や外国籍の皆様からのお申し出があれば、いつでもサポートさせていただきます。