9月に青島市で新型コロナウイルスの集団感染が起きて以来、日系企業の中には青島への出張でこの影響を受け、隔離が必要になることを懸念されている方も多いかと存じます。日系企業と同じように、弊所でもスタッフの出張に同様の問題を抱えています。これに関し、現時点における青島市の出入りに隔離が必要とされるかを調べましたので、皆様に情報を共有させていただきます。
1.国内各地からの青島入りについては隔離不要
10月12日より青島市全域で全員を対象とするPCR検査が開始され、10月17日14時時点までに1,092万件以上の検体が採取されましたが、以前公表された13件の確定症例のほかに、新たな陽性反応は確認されていません。
上記の青島市全員を対象としたPCR検査期間中また現在においても、「山東健康通行コード」が緑色で表示されていれば、青島で正常に仕事し、生活することができ、人の移動についても制限は設けられておらず、国内各地から青島に到着した際にも隔離は必要ないとされています。
2.青島から山東省内の各地に赴く場合も隔離は不要
10月16日午後に発表された、山東省の政府機関による緊急通知により、7日以内にPCR検査を受けて結果が陰性であるか、健康コードのPCR検査情報が陰性と表示されていれば、青島から省内各地に移動後、正常に仕事し、生活することが認められています。つまり、現時点で青島から山東省内の各地へ移動しても隔離は必要なく、自由に活動することが可能です。
3.青島から国内の他省市に赴く場合の隔離要否について
全ての地方について調査した情報ではありませんが、現時点で、国内の一部の都市においては青島から現地に移動した人員について、隔離は不要とされており、この場合、大きく分けて2通りの要求があります。
(1)北京等の一部都市では、現地に到着する7日前以降に受けたPCR検査の陰性証明の呈示か、PCR検査の陰性情報を含む健康コードが緑色で表示されていることにより、現地の社区に届け出れば、即自由に活動することができ、隔離は必要ありません。
(2)上海等の一部都市では、緑色の健康コードが呈示できれば、即自由に活動することができ、隔離は必要ありません。
青島市の感染流行状況は良好に経過しているものの、一部の都市においては青島からの来訪者に対し、隔離を要求しているところもないわけではありません。今後も感染流行状況の変化により、対策にかかる要求も随時変化していく可能性があるため、日系企業で出張を計画するにあたっては、事前に出張先現地の具体的感染対策の要求を調べたうえで、行程を設定されるようお勧めいたします。