新型コロナウイルス感染が拡大している北京で、「濃厚接触者」、二次濃厚接触者となった従業員が集中隔離や自宅隔離、健康モニタリングを指示される企業も少なくありません。今回は、北京市で実施されている「濃厚接触者」および「二次濃厚接触者」に対する隔離政策の現状を簡単にまとめてご紹介いたします。

1.「濃厚接触者」に対する隔離政策
   関連規定により、「濃厚接触者」は、擬似感染者、確定感染者もしくは無症状感染者と接触した翌日から起算して21日間にわたり集中隔離の医学観察を実施するとされています。集中隔離医学観察の期間中、繰り返しPCR検査(基本的には「鼻腔ぬぐい液」での検査とし、検査回数は通常7回以上)を受けることとなります。PCR検査の結果が全て陰性であれば、22日目に隔離を解除することができますが、解除後も7日間の健康モニタリングを行い、2日目、7日目にそれぞれPCR検査を受けます。

2.「二次濃厚接触者」に対する隔離政策
   関連規定により、「二次濃厚接触者」は、接触対象が「濃厚接触者」と判定された翌日から起算して14日間にわたり集中隔離又は自宅隔離の医学観察を実施するとされます。隔離期間中は繰り返しPCR検査を受けます。PCR検査の結果が全て陰性であり、かつ接触対象の「濃厚接触者」が受けたPCR検査の結果も陰性となれば、15日目に隔離解除が可能となり、解除後も7日間の健康モニタリングを受けます。

◆日系企業へのアドバイス◆
   全国的な防疫対策の厳格化に伴い、北京市の隔離政策もより厳しいものになっています。防疫対策による影響をできるだけ受けないようにするためには、企業にて防疫対策を適切に履行し、リモートワーク、業務のオンライン遂行等といった緊急対応マニュアルを整備し、オフィスエリア、会議場所、トイレ等の重点場所での換気、清掃・消毒を強化するようお勧めいたします。また、政府機関から打ち出される感染対策の動向にも随時注目ください。弊所からも、適時に皆様と情報を共有させていただきます。