4月2日、国家市場監督管理総局より2021年の立法計画が公布されました。合計67項ある立法項目の中には、日系企業の生産・経営や管理の各面とも密接に関わる法規規則も多く含まれており、以下に一部をご紹介いたします。
◆ 日系企業関連の立法計画
1.独占・不正競争防止にかかる法執行関連
   全国人民代表大会常務委員会等の立法機関が『独占禁止法』の改訂作業を行い、『インターネット不正競争行為の禁止にかかる若干の規定』を制定し、『営業秘密保護規定』等の規則を改訂する。
2.企業の知的財産権保護関連
   国務院に『特許法実施条例(改正草案審査提出稿)』が提出され、『特許出願行為の規範化にかかる若干の規定』等の規則を改訂する。
3.食品・医薬品安全関連
   『食品生産経営監督検査管理弁法』、『薬品経営監督管理弁法』等の規則を改訂し、食品の安全や医薬品の安全に対する全過程監督管理を強化する。
4.市場主体登記関連
   『商事主体登記管理条例』の制定作業を行い、『企業名称登記管理実施弁法』、『企業名称紛争処理暫定施行弁法』等の規則を改訂する。
5.企業市場監督管理関連
   『市場監督管理行政処罰情報公示暫定施行規定』、『契約違法行為監督処理弁法』等規則を改訂し、日系企業を含む市場主体に対する監督管理を強化し、処罰規定を加重する。

◆ 日系企業へのアドバイス
   国家市場監督管理総局が発表した2021年度立法計画では、企業知的財産権の保護強化をベースに、企業の生産経営に対する事中、事後の監督管理にますます注力し、独占や不正競争行為に対する取締りや処罰も加重される予定となっています。各日系企業が今後も発展していくためには、企業の日常的な生産・経営、社内管理等におけるコンプライアンス措置を強化するほか、外部の経験ある弁護士に委託し、会社に対する全体的なコンプライアンス面のチェック、評価を行うことで、現行法規及び関係政府機関の要求に適合するようにし、法律への抵触によって行政罰や刑事罰を受ける事態を回避する必要があります。